この記事はこんな方のための記事です。
- ヒーターの設定温度まで水温が上がらない
- ヒーターを効率よく使用する方法を知りたい
- ヒーターを交換すべきか迷っている
熱帯魚や水草を飼育している場合、水温を管理することは大切です。
しかし、ヒーターを入れているのに水温が設定温度まで上がらないといったこともあります。
「ヒーターが故障しているのか」「位置が悪いのか」と何が原因かわからずに悩んでしまいますよね。
熱帯魚水槽歴13年になる私も、初心者の頃はヒーターの種類や位置、水温管理などがよくわからずに困ったことがあります。
そこで、この記事ではヒーターを入れているのに水温が上がらない原因や対処方法についてお伝えします。
この記事を読めば、できるかぎり設定の水温に近づけ、安心して水槽の管理をすることができます。
まずは結論からお伝えします。
- 水槽とヒーターのサイズを合わせることが大切。
- 水槽の中でヒーターをどこに設置するかを考える。
- 水槽を置く位置によっても変わる。
- 大きめの水槽では2台使用もおすすめ。
それではくわしく解説していきます。
ヒーターを付けても水温が上がらない原因
ヒーターを設置しているのに水温が上がらない原因で考えられるのは次の通りです。
ヒーターを設置する位置が悪い
ヒーターは、水槽の中の水がよく流れる位置につける必要があります。
水があまり動かないところにヒーターを置くと、温められた水が広がらず、他の部分の水温が低いままになってしまいます。
また、実際には一部しか温まっていないのにヒーターが「もう温まったから」とスイッチをOFFにしてしまう場合もあります。
基本的にはヒーターの中に温度感知の部分があります。
これにより、ヒーターの稼働率が悪くなり水温が上がり切らないことがあります。
そのため、水流がある場所にヒーターを置くことが必要になります。
水槽を置く位置が悪い
部屋の中での水槽の置き場所が悪いことも考えられます。
例えば、冬場の窓際など寒い場所に置いていると、ヒーターががんばっても水温を上げるのが難しくなります。
また、夏場にはエアコンの風が常に当たり続けているところも水温が低くなる傾向があります。
とはいえ、ちょうどいい場所もそんなにないですよね。
もし、そのような場所にしか置けないのであればヒーターをサイズアップしたり、2台つけたりするのもよいでしょう。
水槽とヒーターのサイズが合っていない
ヒーターにはそれぞれ「水槽の適合サイズ」があります。
大きめの水槽に小さいヒーターを使用している場合には、水温が上がり切らないことがあります。
また、常に水温を上げようと稼働しているため、電気代も高くなってしまいます。
ヒーターにはそれぞれ「○○リットルまで」といった表記がありますので、ご自分の水槽と合ったものに買い替えることをおすすめします。
水槽サイズ | 大きさ(㎝) | 水量 |
30cm規格水槽 | 幅30×奥行18×高さ24 | 約12L |
30cmキューブ水槽 | 幅30×奥行30×高さ30 | 約25L |
45㎝規格水槽 | 幅45×奥行24×高さ30 | 約30L |
45㎝スリム水槽 | 幅45×奥行20×高さ22 | 約18L |
45㎝キューブ水槽 | 幅45×奥行45×高さ45 | 約85L |
60㎝規格水槽 | 幅60×奥行30×高さ36 | 約60L |
60㎝スリム水槽 | 幅60×奥行20×高さ25 | 約27L |
60㎝ハイタイプ水槽 | 幅60×奥行30×高さ45 | 約81L |
90cm水槽 | 幅90×奥行45×高さ45 | 約160L |
90cmスリム水槽 | 幅90×奥行30×高さ36 | 約88L |
水槽内の循環が悪い
フィルターの能力が低く、水槽内の循環が悪い場合には温められた水が全体に広がらない場合があります。
その場合には、ヒーターがある側だけが温められてもう片方の水温が上がり切らないことがあります。
ろ過能力の高いフィルターに替えたり、エアーポンプなどを使って水流を作ってあげることが必要です。
ヒーターが汚れている
ヒーターにはいろいろな種類がありますが、一般的に使われているのは「オートヒーター」です。
オートヒーターとは、サーモスタット(温度を感知する部分)とヒーター(温める部分)が一体となったものです。
ヒーター内が汚れていて、暖かい水が内部に溜まってしまう場合、サーモスタットが「もうすでに温まった」と感知してしまう場合があります。
定期的に掃除をしておくと誤作動を防ぐことができます。
ヒーターの寿命
メーカーによると、ヒーターの寿命はおよそ1年~2年とされています。
もっとも保証が長いGEXさんでも2年です。
私も「気付いたら水温がまったく上がっていなかった」ということがありました。
このように、急に故障してしまうこともありますので、常に1つ予備を持っておくとよいでしょう。
また、故障しているかを判断するためには、バケツに入れた冷たい水の中で作動させてみるとよいでしょう。
冷たい水の中ではすぐに加温が始まり、温まった水がゆらゆらと揺らぐのが見えますので、試してみてください。
ヒーターで水温を正しく上げるための方法
水温が上がり切らない原因についてお伝えしてきました。
ここからは、水温をについてお伝えします。
ヒーターを吸水口の近くに設置する
ヒーターで温めた水をうまく循環させるためには、フィルターの吸水口の近くがおすすめです。
フィルタ―で吸い上げた水を、吸水口から水槽全体にいきわたらせることができるからです。
もし、レイアウトの関係で難しい場合には、できるだけ水流があるところに設置してください。
ろ過フィルタ―を見直し水を循環させる
水の循環が弱い場合には、水槽内の温度が一定にならずに上がり切らないとお伝えしました。
その場合には、しっかりと水を循環させられるフィルターに替えることも検討してみてください。
能力の高いフィルターは水の循環だけでなく、水の臭いやコケも防ぐことができるため、水槽を管理する上ではもっともお金をかけるべきところです。
フィルターは水槽の心臓です。
フィルタ―の種類についてはいろいろありますが、価格が安い外掛けフィルターが使いやすいでしょう。
水槽の置き場所を考える
水槽は窓際を避け、エアコンの風なども当たらないところがおすすめです。
とはいえ、実際にはそのような都合の良い場所は難しいかもしれません。
その場合、「直射日光が当たらない場所」だけは守るようにしてください。
フタを使う
フタを使用することで、水温が下がるのを防ぐことができます。
先ほどもお伝えしたエアコンの空気や寒い窓際が当たる場所に置いた場合も、フタがあればある程度軽減することができます。
ただ、フタを使用すると掃除をしたりする手間もかかるのでデメリットもあります。
ヒーターを2台使用する
どうしても水温をしっかりと上げたいという場合には、両サイドにヒーターを2台付けて置く方もいらっしゃいます。
こちらは主に90㎝以上の大きい水槽をお持ちの方が使用する方法ですが、小さい水槽でも行うことができます。
また、1台が突然故障してしまったときの保険にもなりますので、そういった意味でもデメリットはそこまでないでしょう。
まとめ
ここまでをまとめます。
- 水槽サイズとヒーターのサイズが合ってるか確認する
- ヒーターの位置や水槽自体の位置を見直してみるとよい
- 水槽内の循環が悪ければろ過フィルターの見直しを
- どうしても上げたいなら2台使用もアリ
設定の温度までしっかりと水温を上げるためには、ヒーターを設置する位置や水槽自体の位置も関係してきます。
また、水槽内の循環を良くすることでも改善されます。
参考になれば嬉しいです。それではまたお会いしましょう。