この記事はこんな方のための記事です。
- 水槽の水が白く濁る原因が知りたい。
- 魚に悪い影響がないか知りたい。
- 早く透明な水にしたい。
水槽を立ち上げた直後に、水が白く濁ってしまうことがあります。
「魚は大丈夫かな」「早く濁りがなくならないかな」と心配になる方も多いでしょう。
水槽を管理して13年以上になる私も、初心者のころは白濁りが気になり悩みました。
何が原因かわからないんですよね。
しかし、長年水槽を管理している中で、透き通った水をキープできるようになりました。
そこでこの記事では、金魚やメダカ、小型熱帯魚などを飼育しる方のために、白く濁る原因や対処法についてお伝えします。
この記事を読めば、キレイな水の水槽にすることができます。
お忙しい方のために、まずは結論からお伝えします。
- 水が白く濁るのは、ろ過がうまくいっていないから
- バクテリアを増やすことで水が透明になる
- 焦らないで時間が経つのを待つのも大切
- 早く治したいのであれば「白濁り除去剤」も有効
- 長い時間治らなければフィルターの見直しをする
それでは解説していきます。
水槽が白く濁る原因
水槽の水が白く濁る原因はいくつかありますが、どれにも共通していえることがあります。
それは「ろ過がうまくいっていない時に発生する」ということです。
ろ過がうまくいっていないってどういうこと?
ろ過がうまくいっていない時とは?
ろ過がうまくいっていないとは次のようなことです。
- バクテリアの数が少ない
- バクテリアがろ過フィルターに住みついていない
「バクテリア」とは水の汚れをきれいにしてくれる目に見えない生き物のことです。
このバクテリアが多い時には、水がきれいになりますので、白濁りが起きづらいです。
バクテリアを増やすことが白濁りの改善につながります。
しかし、バクテリアが水槽内に増えてくるまでには数週間から数か月かかります。
さらに、時期や管理の仕方によってはバクテリアの数が少なかったり、増えなかったりします。
例えば次のような時です。
- 水槽の立ち上げ時
- 大量に水替えをしすぎた時
- そもそもフィルターのろ過能力が不足しているとき
- バクテリア剤を入れすぎた時
- 魚の死骸を放置している時
水槽の立ち上げ時でバクテリアが安定していない
水槽を立ち上げたばかりの時に白濁りが出るのは結構多いです。
理由としては、バクテリアがろ過フィルターに定着していないからです。
立ち上げ直後はカルキ抜きをした水道水を入れることが多いため、まだバクテリアが水槽の中にいないのです。
よくあることなので、心配しなくて大丈夫です。
大量に水替えをしすぎ
大量に水替えをしすぎてしまうと、水槽内のバクテリアが極端に減ってしまいます。
また、水質が大きく変化したことで、もともといたバクテリアも死んでしまうことがあります。
焦って水を替えすぎてしまうのはNGです。
水を替える時は1/3か1/4くらいに抑えるとよいでしょう。
フィルターのろ過能力不足
ろ過フィルターの種類によって、ろ過能力は異なります。
通常バクテリアはフィルター内のろ材に住み着いています。
しかし、ろ材の量が少なかったり、循環させる水量が少なかったりすると、バクテリアが住み着くことができません。
特に水槽とセットになっている「投げ込み式フィルター」は入れるろ材の量が少ないため、ろ過能力が高くありません。
このような場合は、いっこうに白濁りが改善されないという場合があります。
その場合には、ろ過フィルタ―を買い替えるのが最も効果的です。
45㎝水槽以下であれば「外掛けフィルター」、60㎝以上であれば「外部フィルター」がおすすめです。
バクテリア剤の入れすぎ
市販のバクテリア剤は、水槽内のバクテリアが少ない立ち上げ時などに補助として入れることがあります。
ただ、あまりにも入れすぎてしまうと、そのバクテリアが定着せずに水中に漂ってしまう場合があります。
その場合には白く濁る時がありますので、入れすぎには注意してください。
容量を守っていれば効果的です。
入れすぎてしまった場合には、3日に1回、5分の1程度ずつ少量の水替えをしていくとよいでしょう。
魚の死骸を放置している
魚が死んでしまう場合も白く濁る場合があります。
この場合は、死んでしまった魚から出る有機物(タンパク質)が水中に漂うことになります。
これもバクテリアなどが分解していくことになりますが、分解できないものが水を汚し続けることになります。
確かに見えないところで死んじゃっていることがあるよ。
こまめに水槽の中を確認して、死骸があったら取り出して埋めてあげてください。
水槽の白濁りをなくす方法
すでに水槽が白く濁っている場合、どうしたら透明な水にしていくことができるのでしょうか。
対策は次の通りです。
- 時間をかけてバクテリアを増やす
- ろ過フィルターの見直し
- ろ材の見直し
- 白濁り防止剤を入れる
- 活性炭を入れる
時間をかけてバクテリアを増やす
バクテリアは時間とともに自然に増えていきます。
立ち上げ時には白く濁ったような水も、数か月たつと水がピカピカになっている場合が多いです。
そのため、あまりあせらずにゆっくり濁りを取っていくという感覚で管理していくとよいでしょう。
水槽の底に汚れがある場合は、吸い出していきましょう。
ただ、水の替えすぎはよくないので1週間に1回程度少しずつ水も替えていくようにします。
ろ過フィルターの見直し
バクテリアを増やすためには、ろ過能力の高いフィルタ―が必要不可欠です。
特にろ過能力が高いのが「外部フィルター」です。
本格的な水草水槽や、大型の魚を飼っている方にはおすすめです。
一方金魚やメダカ、小型熱帯魚などを飼っている方には「外掛けフィルター」をおすすめします。
価格が安い割にろ材を入れるスペースが多いのでおすすめです。
ろ材の見直し
フィルターがよくても、ろ材がよくないとろ過能力は高くなりません。
スポンジやウールマットなど、目に見えるゴミを取るろ材を「物理ろ材」といいます。
一方、バクテリアが住み着き、目に見えない水の汚れをきれいにしてくれるろ材を「生物ろ材」といいます。
生物ろ材の割合をできるだけ増やすことが大切です。
外部フィルターのろ材についてはこちらの記事をご覧ください。
また、外掛けフィルターのおすすめろ材についてはこちらをご覧ください。
白濁り防止剤を入れる
じっくりと改善していくのがよいのですが、「どうしても早く濁りを取りたい」という場合もありますよね。
その場合には市販の「白濁り防止剤」を入れるのがよいでしょう。
私が使ってみてよかったのは「ジェックス NEWピュアW」です。
気になるから今すぐに水をきれいにしたい方はチェックしてみてください。
水槽の白濁りの魚への影響
初めて魚を飼う方は、こんなに白く濁ってたら「魚の健康上よくないのではないか」と心配される方が多いと思います。
しかし、実際には白濁りによって魚の健康上の影響はほぼありません。
急に魚が死ぬことはない
白濁りは水槽の立ち上げ時にはよくあることですし、それで魚がすぐに死んでしまうといったことはありません。
よくないのは、焦ってしまってさらに全部の水を替えてしまうことです。
水をすべて替えてしまうと、水質が徐々によくなっていくのをリセットしてしまうことになります。
焦らなくても水の状態は徐々によくなっていきます。
ただあまりいい状態ではない
しかしながら、バクテリアが少ないというのは「いい状態」とはいえません。
そのため、一時的にバクテリア剤を入れて改善を図るのも1つの手です。
バクテリアが少ないと「茶ゴケ」と呼ばれる茶色いコケも増えてきます。
そのため、一時的にバクテリア剤を入れて立ち上げ直後の水槽を安定させる方もいます。
水槽の白濁りを予防する方法
立ち上げ直後ではなくても、水槽が白く濁ってしまうことがあります。
そのようなことがないように予防するためにできることをお伝えします。
- フィルターの定期的なメンテナンス
- エサをあげすぎない
- 大量の水を一度に交換しない
- エアレーションを行う
フィルターの定期的なメンテナンス
ろ過フィルターは水をきれいにしてくれますが、その分フィルター内には汚れが溜まっていきます。
また、ろ材に汚れがたまると目が詰まり、バクテリアのはたらきも弱くなってしまいます。
2~3か月に1回程度はろ材を洗うことで常に水槽をきれいに保つことができます。
エサをあげすぎない
エサをあげすぎることで、食べきれなかったエサがそこに溜まってしまったり、フンの量が多くなったりします。
バクテリアが分解してくれる量を汚れが上回ってしまうと、水質がどんどん悪くなります。
エサは2日に1回程度あげればほとんど問題ありません。
エサのパッケージには「1日2・3回」と書いてありますが、それではあげすぎになってしまいます。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。
エアレーションを行う
バクテリアも生物なので、酸素が必要になります。
そのため、エアーポンプ(ブクブク)で空気を送り込むエアレーションを行うとよいでしょう。
また、エアレーションを行うことで水槽内の循環もよくなりますし、メリットはたくさんあります。
まとめ
ここまでをまとめます。
- 白濁りは立ち上げ直後は起こりやすい
- バクテリアを増やしていくことで改善する
- 焦らずに少しずつ対処していく
- 時間が経っても直らない場合は、ろ過フィルターを見直す
白濁りは立ち上げ直後に発生することは特に問題ありません。
焦らずに少しずつバクテリアを増やしていくことが大切です。
どうしても気になる方は白濁り除去剤などを入れてみるときれいになるのでスッキリします。
もし、1か月以上時間がたっても直らない場合はろ過フィルターやろ材を見直していく必要があります。
ろ過フィルターの選び方はこちらの記事をご覧ください。