この記事はこんな方のための記事です。
- 熱帯魚だけの水槽と水草水槽の作り方の違いを知りたい
- 初心者にも水草水槽ができるのか知りたい
- 初期費用の違いを知りたい
熱帯魚を飼う時の水槽の作り方は大きく分けて2つあります。
「熱帯魚をメインとした水槽」か「水草をメインにした水槽」です。
本格的な水草水槽を作るとなると、通常の水槽の管理とは異なりますし、必要な物もちがいます。
水草水槽歴13年になる私も、以前はちがいがよくわからず、うまく水草を育てることができないときがありました。
必要なモノや管理方法がちがうのに気付かなかったんですよね・・・
現在では、必要な物や管理方法がわかってきたので水草と熱帯魚の両方を楽しく水槽を作ることができるようになりました。
そこでこの記事では、初心者の方に向けて、熱帯魚メイン水槽と水草メインの水槽のちがいについて詳しく解説していきます。
これを読めば、これから必要な物や正しい管理の仕方について理解することができます。
熱帯魚だけの水槽と水草水槽の違い
そもそも、「熱帯魚だけの水槽」と「水草水槽」では、何がどのように違うのでしょうか。
ここでは、それぞれの特徴や主なちがいについてお伝えします。
なお、ここでの「水草水槽」は水草を育てることをメインにしている水槽のことをいいます。
水草水槽の中でも熱帯魚飼えますのでご安心ください。
熱帯魚だけの水槽とは?
熱帯魚だけの水槽は、魚をメインに楽しむ水槽です。
特徴としては次の通りです。
- 魚の健康管理が中心
- シンプルなレイアウトで掃除が楽
- CO2添加や特別な肥料は不要
水槽の底に入れる底砂も自由ですし、Co2の添加や特別な肥料なども必要ありません。
また、水草を育てるための強いライトなども必要ないため、コストがかからないことが特徴です。
水草水槽とは?
水草水槽は、水草を繁茂させて美しい景観を作ることを目的とした水槽です。
主な特徴は次の通りです。
- 水草を成長させるための器具が必要
- レイアウトを楽しむ自由度が高い
- 肥料やCO2が必要で、やや管理が難しい
水草を光合成させるためのCo2添加セットや、強い光のライトが必須になります。
また、水槽の底に敷くのはソイルという土です。
水草を育成させるために時間管理や、Co2の管理などがありますのでやや難しくなります。
ただ、完成した時の美しさは抜群です!
初心者の方でも育てやすい水草もありますので、そちらから始めてみると安心です。
熱帯魚水槽と水草水槽に必要な器具のちがい
熱帯魚水槽と水草水槽では、購入しなければならないものがちがいます。
私はこれがよくわかっておらず、水草育成に必要なモノがそろっていなかったため、失敗してしまいました。
ここでは、それぞれに必要なモノをしっかりと把握しておきましょう。
熱帯魚水槽に必要な器具
熱帯魚のみの水槽では、主に次のものがあれば大丈夫です。
- フィルター: 水をきれいに保つための基本アイテム。外掛けフィルターなど。
- ヒーター: 水温を一定に保つために必須。魚種に合わせた温度に設定します。
- 照明: 魚を美しく見せるために必要ですが、簡易的なライトで十分です。
基本的にはこれらがあれば熱帯魚のみの水槽を作ることができます。
水草水槽に必要な物
- フィルター(外部フィルターなど)
- 光が強いライト
- Co2添加キット
- ソイル
- ハサミ(水草を切るための)
- ピンセット(水草を植える)
- タイマー(時間を管理してライトの点灯やCo2添加を行う。)
熱帯魚水槽と違い、光が強いライトやCo2添加キットが必須になります。
またライトの点灯時間やCo2添加時間を管理するため、タイマーがあると便利です。
わたしはスマートタップを使用しています。
熱帯魚水槽と水草水槽の初期費用の違い
ここでは、どちらかを始めるとしてかかる初期費用の比較をしていきます。
なお、ここでは熱帯魚やエサなど、共通して購入する物については省略しています。
今回は30㎝水槽で始めると考えて比較します。
熱帯魚水槽の初期費用
価格 | |
水槽セット (ヒーター・フィルター・ライト付き) | 約8000円 |
底砂 (砂利など) | 約1500円 |
合計 | 約9500円 |
熱帯魚のみの水槽は、主に水槽本体とフィルター・ヒーター・価格が安いライトがあれば十分です。
このほかに熱帯魚やエサ、バケツなどの費用がかかりますが、初期費用はそこまで高くありません。
では、続いて水草水槽の初期費用を見ていきましょう。
水草水槽の初期費用
価格 | |
水槽 | 3000円 |
ヒーター | 1200円 |
ライト | 6700円 |
フィルター | 4000円 |
Co2添加セット | 10000円 |
ハサミ・ピンセット | 3000円 |
水草 | 3000円 |
合計 | 30900円 |
水草水槽の場合、ライトは専用のモノを買わないといけません。
そのため、セットになっているライトではなく別々に購入することになります。
また、Co2添加セットは必須になりますので初期費用は高くなります。
さらに、Co2添加の方法にもよりますが、小型のボンベなど月500円程度はかかることになります。
熱帯魚水槽から水草水槽に変えたい方は
熱帯魚のみの水槽を管理している方の中には「これから水草を植えてみたいんだけど」という方もいらっしゃるでしょう。
この場合、選択肢は2つです。
陰性水草を入れる
「陰性水草(いんせいみずくさ)」とは、強いライトやCo2の添加がなくても育つ水草のことです。
赤色のものや明るい緑の水草はないのですが、陰性水草だけでも十分にかっこいい水槽を作ることができます。
こちらの記事でくわしく解説していますので、チェックしてみてください。
ライトとCo2セットを購入する
ライトとCo2セットを購入すれば、現在お持ちの水槽でも水草を育成することができます。
私が使用しているライトとCo2のセットはこちらです。
どちらもコスパがよく、初心者でも扱いやすい製品になっていますのでおすすめです。
また「Co2を試してみたい」という方には安い発酵式のモノもおすすめです。
熱帯魚水槽と水草水槽の管理の違い
では、水槽を立ち上げた場合の日々の管理についてはどうでしょうか。
一般的な管理の違いについてお伝えしていきます。
熱帯魚水槽の管理
- 2~3日:1日1回のエサやり
- 週1回:3分の1程度の水替え
- 週1回:ガラス面の掃除
- 3か月1回:フィルターの掃除
熱帯魚のみの水槽では、一度立ち上げてしまえばこれくらいのメンテナンスで大丈夫です。
水草水槽の管理
基本的には熱帯魚のみの水槽とメンテナンスの仕方は変わりません。
しかし、水草への手入れが追加されることになります。
- 2~3日に1回:エサやり
- 週1回:3分の1程度の水替え
- 週1回:ガラス面の掃除
- 3か月1回:フィルターの掃除
- 水草のトリミング
- 肥料の追加
- 照明の点灯時間やCo2添加量の調整
水草は成長しすぎてしまうと、水面まで伸びてしまい見た目がよくありません。
そのため、1か月に1回程度はハサミでトリミングをしてあげるときれいに保つことができます。
また、長期間水草水槽を維持していると栄養が足りなくなってきます。
液体肥料を添加したり、ソイルに固形肥料を入れたりします。
また、照明の点灯時間やCo2の添加量によって水草の成長の仕方が変わります。
こちらは水草の様子を見ながら調整し、よく成長するバランスのよいところを探っていくことになります。
それでも水草水槽はおもしろい
ここまでの解説を聞くと「初期費用はかかるし、メンテナンスは大変だし・・・」と引いてしまう方もいらっしゃいます。
ただ、これらの手間や予算を使ったとしても満足できるほど水草水槽はおもしろいです。
水草の緑や赤と熱帯魚のカラフルな色が合わさった水槽を眺める時間は本当に癒されます。
さらに、自分が考えたイメージに水草が育っていく時には、毎日水槽の前で見ていることもあります。
また、一度うまく成長させてしまえば、メンテナンスもそこまで大変ではなくなります。
ぜひ、初心者の方にも試してみてもらいたいと思います。