この記事はこんな方のための記事です。
- 立ち上げ初日で熱帯魚を入れるとどうなるのか知りたい
- 水槽を立ち上げてすぐに入れられる熱帯魚を知りたい
- 何日経てば安全なのかを知りたい
初めて熱帯魚を飼う時や、水槽を新しく立ち上げをした時、場合によってはその日のうちに魚を入れたい場合があります。
「入れても大丈夫な熱帯魚はいないか」「最短でどれくらいで入れられるのか」と考える方もいるでしょう。
熱帯魚水槽歴13年になる私は、今まで何度も水槽をリセットして立ち上げを行ってきました。
数々の失敗もありましたが、現在は少しずつ知識がついてきたので、健康に熱帯魚を飼うことができています。
そこでこの記事では、初心者の方に向けて立ち上げてすぐに入れられる熱帯魚や、安全に入れるための方法についてお伝えします。
これを読めば、立ち上げ時熱帯魚を入れる可能性について知ることができます。
まずは結論からお伝えします。
- 基本的には立ち上げ初日はやめたほうがいい
- 最短でも1週間は待ったほうが安全
- どうしても初日に入れたいなら「アカヒレ」や「ネオンテトラ」
- 飼育水があれば即日でも大丈夫
基本的には、水槽を立ち上げてから1週間程度は熱帯魚は入れないほうがいいです。
もしどうしても入れたいのであれば「アカヒレ」「ネオンテトラ」などの丈夫な魚であれば可能です。
それ以外の魚はあまりおすすめしません。ここからはくわしく解説していきます。
なぜ立ち上げ初日に熱帯魚を入れてはいけないのか
バクテリアがいないから
そもそも、なぜ立ち上げてすぐに熱帯魚を水槽に入れてはいけないのでしょうか。
それは、バクテリアがいないからです。
バクテリアは、有害な物質や汚れなどを分解してくれる小さい生き物です。
バクテリアが水をきれいにしてくれるんです。
目には見えませんが、時間が経つと水槽の中にバクテリアが増えていきます。
しかし、立ち上げ直後はカルキ抜きをした水道水で水槽がいっぱいになっています。
水道水にはバクテリアはいません。
そのため、水道水でいっぱいになった水に熱帯魚を入れるのは、リスクが高いのです。
バクテリアは有害物質を分解する
バクテリアは主にアンモニアや亜硝酸といった有害物質を分解してきれいにしてくれます。
アンモニアや亜硝酸は主にエサやフンなどから出る「汚れ」と思ってもらえれば大丈夫です。
生ごみから出る異臭や細菌みたいなイメージです。
これがキレイにならないと、熱帯魚も人間と同じで体調が悪くなります。
バクテリアはその汚れを分解するので、水槽においては必要不可欠な存在なのです。
立ち上げから1週間ほどで安全に
そんなバクテリアですが、水槽を立ち上げてフィルターをONにしていると、自然と水の中に増えていきます。
およそ1週間程度でバクテリアは増えていきます。
バクテリアが増えている状態の水は安全なので、熱帯魚を安心して入れることができるというわけです。
立ち上げ初日で入れても大丈夫な熱帯魚
バクテリアがいない立ち上げ初日の水槽は、あまりいい状態ではありません。
それでも、もしどうしてもその日のうちに熱帯魚を入れなければならないという場合もあるでしょう。
その場合は、パイロットフィッシュにもなる「アカヒレ」や「ネオンテトラ」を入れることをおすすめします。
立ち上げ時に入れる「パイロットフィッシュ」とは?
初心者の方に「パイロットフィッシュ」という言葉はなじみがないですよね。
パイロットフィッシュは、水槽立ち上げ直後に入れるとよい丈夫な熱帯魚のことをいいます。
なぜパイロットフィッシュを入れるかというと「バクテリアを増やすため」です。
何もしなくてもバクテリアは増えていくのですが、数匹の熱帯魚が水槽にいたほうがバクテリアの増え方が大きいのです。
そのため、立ち上げ直後に次のような熱帯魚を入れることがあります。
代表的なのは「アカヒレ」「ネオンテトラ」
パイロットフィッシュの代表的な熱帯魚は「アカヒレ」や「ネオンテトラ」です。
どちらも安価で丈夫なことから、立ち上げ直後でも生きていてくれることが多いです。
もしどうしても初日に熱帯魚を入れたいのであれば、このどちらかであれば入れても大丈夫でしょう。
ただ、のちに他の魚を入れたいというのであれば、混泳(一緒に泳がせること)ができるかを確かめておく必要があります。
ネオンテトラと混泳できる魚はこちらの記事でくわしくお伝えしていますので、ご覧ください。(アカヒレも混泳できる魚は同じです。)
他の魚はリスクが高い
アカヒレとネオンテトラ以外の魚は入れられないの?
とおっしゃる方もいるでしょう。
もちろん他の魚でも丈夫な魚はいますが、あまりおすすめしません。
せっかく家に迎えた魚がすぐに死んでしまうのは悲しいですし、生きていたとしても魚に取ってもかなり負荷がかかります。
個人的には「アカヒレ」と「ネオンテトラ」もギリギリだと考えていますので、それ以外の魚であれば、やはり1週間程度待ってから入れてあげることをおすすめします。
他の魚を入れたければバクテリアがいる水を使う
ここまでは、バクテリアがいない水には熱帯魚をできるだけ入れないほうがよいということをお伝えしてきました。
ただ、立ち上げ方によっては安全に熱帯魚を入れる可能性もあります。
飼育水を半分ほど入れれば初日でも大丈夫
一番安心なのは、他ですでに熱帯魚を飼っている飼育水(水槽の水)を半分程度入れることです。
熱帯魚を飼っている知り合いがいらっしゃれば、その方からできるかぎり水槽の水をもらっておいてください。
飼育水にはバクテリアがいっぱいいますからね。
その水にカルキ抜きした水道水を足すことで、バクテリアがいる状態の水槽が完成します。
そうなれば、熱帯魚を入れても安心です。
フィルター内にいるバクテリアもそのまま使う
もし、すでに使用しているろ過フィルターがある場合は、それをそのまま使用することをおすすめします。
フィルター内にはバクテリアがたくさん住んでいますので、これを使用することで立ち上げを早くすることができます。
フィルターは水道水で洗わないようにしてくださいね。
バクテリアは水道水で死んでしまうため、再利用する際も飼育水で洗ってあげてください。
バクテリア剤はあくまで「補助」
市販には、バクテリアがたくさん含まれた「バクテリア剤」が販売されています。
私も立ち上げ直後の不安定な時に補助的な役割として入れるのはよいと思います。
ただ、バクテリア剤はあくまで「補助」なので「入れればOK」というわけではありません。
ろ過フィルタ―にバクテリアが増えるまでの一時的なものですので「バクテリア剤を入れれば熱帯魚を入れていい」とはなりません。
ぜひ、安全に熱帯魚を迎えてあげてください。
まとめ
ここまでをまとめます。
- 1週間でバクテリアが増える
- 1週間以上待つと安心
- どうしてもいれるなら「アカヒレ」や「ネオンテトラ」
- 飼育水があれば立ち上げは早い
熱帯魚の健康が最優先なので、できれば安全な状態で水槽に迎えてあげてください。
どうしても期間が短い場合は、丈夫な魚を入れたり、バクテリアを最大限まで増やすようにしてください。
キレイな熱帯魚が家にいると癒されますので、ぜひ楽しんでみてください。