この記事はこんな方のための記事です。
- ニューラージパールグラスできれいな草原を作りたい
- 失敗せずにきれいな水草水槽を作りたい
- ミスト式の具体的なやり方が知りたい
きれいな水草が生えそろっている水槽はアクアリストのあこがれです。
しかし、実際に育ててみるとコケが生えてしまったり、途中で枯れてしまったりして難しさを感じることがあります。
水草水槽歴13年の私も、初心者の頃は何回も失敗しました。
しかし、ミスト式で育てるようになってからは失敗がなく簡単に水草の絨毯をつくれるようになりました。
そこで、この記事では初心者の方のために、ミスト式で育てる方法や注意点について解説します。
これを読めば、失敗せずにきれいな水草水槽を作ることができます。
ショートヘアーグラスの作り方についてはこちらをご覧ください。
ニューラージパールグラスをミスト式で行うメリット
ニューラージパールグラスに限らず、前景草をミスト式で育てるメリットは多いです。
- 簡単に根付かせることができる
- コケが生える前に成長させることができる
簡単に根付かせることができる
水草はソイル(土)に植えてから根を張るまでに1週間から数週間かかります。
しかし、根が張る前に浮いてきてしまったり、エビや魚に抜かれてしまうことがあります。
また植え直すのがとても大変ですよね。
しかし、ミスト式では水が入っていないため浮いてきてしまうことがありません。
確実にソイルに根が張った状態で水を入れることができるのが大きなメリットです。
コケが生える前に成長させることができる
水草は「成長して勢いが出てくるまで」の育成が最も難しいです。
コケがついて枯れたり、溶けてしまったりします。
ミスト式では、成長してコケが付きづらい状態で水を入れるため、途中で失敗してしまう可能性が低いです。
また、水草がしっかりと養分を吸ってくれるのでコケが生えづらいことも管理しやすいポイントです。
ニューラージパールグラスのミスト式に必要なモノ
ここでは、ニューラージパールグラスのミスト式について必要なモノや具体的な手順をお伝えしていきます。
ミスト式に必要なモノは次の通りです。
- ガラス水槽とマット
- ライト
- 栄養系ソイル
- ニューラージパールグラス
- ラップ
- 霧吹き
- ピンセット
- 石や流木など
ガラス水槽とマット
水槽はどの大きさでも構いません。今回は30㎝キューブ水槽をもとに説明をしていきます。
ガラスに負荷がかかって割れてしまうのを防ぐため、マットは必ず敷くようにしましょう。
まだ購入していない方にはGEXの「グラステリア」をおすすめします。
価格も安くガラス面もきれいなのでコスパがいいです。
ライト
もっとも重要なものが「ライト」です。
他にいくらよい道具をそろえても、ライトが悪ければ育ちません。
ここは初期費用をかけるところですので、確実にいいものを使用してください。
コスパと能力が高いのは「アクロ TRIANGLE VIVID」です。くわしくはこちらで説明していますのでご覧ください。
栄養系ソイル
ミスト式で行う時にも、栄養が含まれている栄養系ソイルを使用します。
栄養があまり含まれていない「吸着系」でも育てることはできますが、初心者の方は栄養系ソイルを使用したほうが簡単です。
栄養系ソイルは水草が成長するのに必要な栄養がバランスよく含まれているからです。
ニューラージパールグラスは根付かせるために表面にパウダータイプのソイルを入れてあげるとさらに簡単です。
水槽の大きさに対してのソイルの量は次の通りです。
- 30㎝キューブ水槽:4L程度
- 45㎝水槽:7L程度
- 60㎝水槽:11L程度
どのソイルを選べばよいかという話ですが、私は「水草一番サンド」をおすすめします。
価格も安く、手に入りやすいのでおすすめです。
ニューラージパールグラス
カップに入っているタイプのものもありますが、私はメルカリで購入しています。
そのほうがたくさんの量を安く購入することができるためです。
ただし、夏場などに購入する場合は傷んでしまうこともあります。
心配であればカップ式のものや、チャームなどでしっかり対策されているものを購入してください。
ラップ
水槽の乾燥を防ぐためにラップを使用します。
通常の調理用のラップで大丈夫です。
毎日取り換えなくてもできるので、家にあるラップを使用すれば事足ります。
霧吹き
ソイルを濡らすために霧吹きが必要です。
高いものは何回も握らなくていいので楽ですが、100均のもので事足りるので、安いものを使用してください。
ピンセット
ニューラージパールグラスでミスト式を行う場合は、ソイルの深くまで植えなくても根づいてくれま。
そのため、最悪ピンセットがなくても手で置いていくこともできます。
ただ、あったほうが楽なので購入することをおすすめします。
流木や石
ニューラージパールグラスだけでも十分キレイな水槽になりますが、流木や石があったほうがアクセントになります。
おすすめなのは青っぽい石の「青華石」などです。
メーカーによって呼び方が変わる場合がありますが、お好きなものを選んでみてください。
思っているより大きめのものを選ぶと存在感があっていいです。
ニューラージパールグラス ミスト式の手順
①ソイルを敷き 石などを配置する
ソイルは、手前が低く、奥は高くなるように盛っていきます。
手前は5㎝くらい、奥は15cmくらいになるようにします。
今回使用したソイルは「水草一番サンド」の上に「プラチナソイルのパウダータイプ」を1cmくらい表面に使っています。
この時に、石の配置などを決めておくとよいでしょう。
今回は石の手前をニューラージパールグラス、石の奥は他の水草を植えるつもりで半分に分けています。
今回は、奥側をそこまで高くしていませんが、水槽の半分以上の高さまで盛ることもできます。
②ソイル全体を霧吹きで濡らす
まずは、霧吹きでソイル全体を濡らしていきます。
水槽の底に水がすこしだけ溜まるくらいを目安に濡らしていきます。
特に奥側はソイルが厚いので、多めに濡らしてあげましょう。
③ニューラージパールグラスを分ける
購入したニューラージパールグラスをいくつかの束に分けていきましょう。
カップで培養ゼリーみたいなものが付いている場合は、よく洗い流してください。
できるだけ根を切らないようにほぐしてあげるとよいでしょう。
④ピンセットや手で植えていく
分けたものを、ソイルの上に並べていきます。
ミスト式の場合はソイルの上に載せるだけでも大丈夫ですが、ソイルの中に埋めたり、上からソイルをかけたりするのもいいです。
今回は2パック分購入したので、最初からかなりの面積に置けました。
少しの量から全体に広がるのは時間がかかるので、ちょっと多めに購入したほうが楽です。
⑤霧吹きをしてラップをする
水草にしっかりと水がかかるようにもう一度霧吹きをします。
その後、水槽内を密封するようにラップをかけていきます。
隙間があったり、穴が開いてしまったりすると乾燥してしまうので、気を付けてラップをかけてください。
⑥ライトを設置する
ラップの上からでも大丈夫なので、ライトを設置して点灯させます。
滑り落ちたり、ラップが切れたりしないように気を付けて置いてください。
枯れないようにするための注意点
ミスト式は失敗が少ない方法ですが、注意しなくてはいけないこともあります。
霧吹きは毎日行う
霧吹きは毎日1回は必ず行うようにしてください。
水槽内は水蒸気でいっぱいですが、部分的に乾燥してしまうことも考えられるのでしっかりと霧吹きを行いましょう。
水はカルキ抜きなどを行わず、水道水で行うことをおすすめします。
水道水には塩素が含まれているので、個人的には、カビなどをある程度防いでくれているのではないかと考えています。
また、ラップを開けることで換気をして空気を入れ替えることも1つの目的です。
冬場などは温度が下がらないようにする
基本的にはミスト式は春から夏の気温が高いときがおすすめです。
しかし、どうしても冬場に行いたいという場合もあるでしょう。
その場合は、エアコンを使用するなどして気温が必要以上に下がらないようにしましょう。
ライトは10~12時間程度点灯させる
点灯時間が短いことでうまく育たないこともあります。
コケが生える心配がないので、10時間以上しっかりと光合成を行わせるようにしましょう。
それでも育たない場合は、ライトが悪いことが考えられます。
水草育成用のライトを購入すれば「育たない」ということはほぼありません。
ミスト式を行う期間や注水するタイミング
ミスト式は、およそ3週間~1か月程度行うことが多いです。私は、時間に余裕がある時は1か月以上行うこともあります。
ただ、水草の状態や量などによって変わりますので、注水する目安をお伝えします。
注水するタイミングは次の2つです。
- 根がしっかりと張ってソイルを覆ったとき
- カビや藍藻が出てきてしまったとき
根がしっかりと張ってソイルを覆ったとき
根がしっかりと張り、ソイルがほぼ見えなくなったら完成です。
これは始めに使った水草の量にもよりますので、時間はその水槽によって異なります。
私の場合は、1か月以上は育成して、ほぼ生えそろった段階で水を入れるようにしています。
以前、2か月近く行っていたこともありますが、問題はありませんでした。
カビや藍藻が出てきてしまったとき
水槽が常に水蒸気でいっぱいになるため、カビや藍藻(細菌の一種で緑色のべたべたしたもの)が出てきてしまうことがあります。
この場合はすぐに水を入れ、水を毎日交換していくほうがよいでしょう。
藍藻はオキシドールを添加していくことで消すことができますので、慌てずに対処をしましょう。
対応の仕方について詳しく知りたい方は【初心者必見!】藍藻をオキシドールで駆除するための方法や添加量について解説!をご覧ください。
注水してからうまく育てるコツ
ここまで育ってしまえば、失敗することは少ないですが水を入れてからうまく育てるコツについても触れておきます。
- Co2をしっかり添加する
- ヤマトヌマエビを入れる
- 有茎草を入れるとより簡単
Co2をしっかり添加する
Co2を添加することで水草がよく成長し、コケがつきにくくなります。
初心者の方にはCo2の添加はハードルが高く感じるかもしれませんが、Co2を添加しないとうまく育てることはかなり難しいです。
初心者の方こそしっかりとCo2を添加しましょう。
Co2の添加方法についてはこちらの記事をご覧ください。
ヤマトヌマエビを入れる
コケを食べてくれるヤマトヌマエビを入れましょう。
人間の手だけで水槽内のコケをきれいにすることは難しいですし、手間がかかりすぎてしまいます。
ヤマトヌマエビはいつでもコケを食べてくれますので、水槽をきれいに保つことができます。
有茎草を入れるとより簡単
ニューラージパールグラスなどの前景草はキレイですが、水槽内の養分をあまり消費してくれません。
養分が余ってしまうとコケになってしまうため、養分を消費してくれる水草を入れるとよいでしょう。
特に有茎草(ゆうけいそう)の仲間は、育てやすく養分をよく使ってくれるため水槽内をきれいに保ちやすくなります。
ライトが強ければ赤色の水草なども育てることができますので、ぜひチャレンジしてみてください。
育てやすい水草はこちらの記事で紹介しています。
まとめ
このようにニューラージパールグラスは、初心者の方でも簡単に育てることができるミスト式がおすすめです。
気を付けるポイントなどはありますが、毎日の世話をしっかりと行っていればそこまで心配することはありません。
また、ミスト式は他の前景草でも同じように育てることができますので、ぜひ試してみてください。