この記事は、こんな方のための記事です。
- 植えた水草が浮いてきて困っている。
- 水草の正しい植え方を知りたい。
- 水草が浮かないための方法を知りたい。
家に帰ってきて水槽を見ると、水面にぷかぷかと水草が浮いていることがあります。
早くきれいに育った水草を見たいのに、毎回植え直すのは嫌になってしまいます。
仕事終わりに植え直すのは大変ですよね・・・
水草水槽歴12年以上になる私も、以前は水草が浮いてしまい、全然うまく育てられないことがありました。
しかし、正しい植え方や浮かないための方法がわかったことで、現在は毎日楽しく水草水槽を眺めることができています。
この記事では水草が浮いてしまう原因や対策、水草が植えない植え方などを詳しく解説します。
これを読めば、しっかりと根が張ったきれいな水草の育て方を知ることができますよ。
「植え方」以外の水草の育て方・増やし方を知りたい方は≫こちら≪をご覧ください。
水草が浮いてしまう原因
まず、水草が浮いてしまう原因から考えてみましょう。
基本的に、水草が浮いてしまう原因は次の通りです。
- 植え方が浅い・まっすぐに植えている
- 入れているソイルの量が少ない
- 生体(エビ・コリドラスなど)が引っこ抜いてしまう
- トリミングのタイミングが遅い
植え方が浅い・まっすぐに植えている
水草を買ってきて、ソイルに植えます。
しかし、次の日には浮いてきてしまうという場合は、植え方がよくないことが考えられます。
植え方なんて、みんなそんなに変わらないのでは?
と思うかもしれません。しかし、水草を植える角度や深さによって抜けやすさは大きく変わります。
土から水草をたくさん出そうとすると、ソイルや砂利に植えた部分が少なくなってしまい、抑えが効かなくなってしまいます。
また、まっすぐに植えることも、水草を抑えるソイルの重さがかからなくなってしまうので、浮いてしまう原因となります。
水草を植えるには専用のピンセットが必須です。こちらが安いのでおすすめです。
入れているソイルの量が少ない
水草は、根を張ることによって浮かなくなります。
しかし、入れているソイルの量が少なく厚みがないと、根をしっかりと張ることができません。
これは以前作った私の水槽なのですが、手前のソイルをかなり薄くして作ったことがあります。
一番手前で2~3cmくらいで試してみました。
始めはよかったのですが、しだいに水草が浮いてきてしまいました。
ソイルを薄くしすぎたことでうまく根が張らなかったので、失敗してしまいました。
やはり、水草を育成する場合は少なくとも4~5cmの厚さは必要です。
生体(エビ・コリドラスなど)が引っこ抜いてしまう
ソイルをほじくってしまったり、引っこ抜いてしまったりする生体(生き物)を入れていることで浮いてしまうこともあります。
ヤマトヌマエビ・ミナミヌマエビは、水草のコケを食べることで有名ですが、水草付近をウロウロすることが多いです。
この時に浅めに植えていると、水草が動いて浮いてしまいます。先ほどもお伝えした通り、浅く植えているときは要注意です。
また、コリドラスは人気の熱帯魚ですが、水草と一緒に育てる場合は少し気を付けなければいけません。
もともと水槽の底をほじってエサを探したりするので、ソイルが動いてしまいます。
もし、コリドラスを飼う場合は、コリドラスがエサを食べる場所をしっかりと作ってあげることが必要です。
このように、砂場の部分にエサをあげることで、ソイルをほじくり返すことは少なくなります。
トリミングのタイミングが遅い
こちらは「すでに生えそろってきたのに浮いてきてしまう」という場合です。
ニューラージパールグラスやキューバパールグラスなど、前景草などに多いです。
ソイルから出ている部分が多いと、水草は浮きやすくなります。
そのため、できるだけトリミングをこまめにしてあげることで、葉の部分が軽くなり、浮くことが少なくなります。
「水草が浮いてくる」ことへの対策
それでは、原因がわかったところで水草が浮かないように対策をしていきましょう。
対策の仕方はこの通りです。
- 水草をかなり深めに植える
- 水草を斜めに植える
- パウダータイプのソイルを表面に入れる
- ミスト式を使って根を張らせる
水草をかなり深めに植える
水草は、根が張るまでが一番浮きやすいです。
そのため、根が張るまではかなり深く植えることが大切です。
感覚的には「少しだけソイルから顔を出していればいい」くらいです。
ちょっとでも光が当たれば光合成により成長してくれます。
「こんなに深くて大丈夫かな?」と思うかもしれませんが、意外に大丈夫です。
水草はソイルの表面に出てくるまで時間がかかりますが、そこまでは気長に待つようにしましょう。
水草を斜めに植える
水草を斜めに植えることで、根元部分にソイルの重さがかかります。
そのため、まっすぐ植えるよりも抜けにくくなります。
もちろん、育った時には真上に向かってまっすぐ伸びますので大丈夫です。
ピンセットを使って、少し斜めに入れて抜くようにするとよいでしょう。
この時、土に入る部分の葉を取り除く方もいます。
ソイルの中の葉はダメになってしまうので、あらかじめ落としておくというものです。
葉があったほうが、ソイルから抜けにくくなるので、少しは残しておいてもいいです。
パウダータイプのソイルを表面に入れる
ソイルの粒が大きいと、水草が抜けてしまうことがあります。
特に前景草と呼ばれる、細い小さい水草は抜けやすいです。
・ショートヘアーグラス
・グロッソスティグマ
・キューバパールグラス
・ニューラージパールグラス
そのため、前景草を植える場合は、表面に粒の粒の小さい「パウダータイプ」を入れることで抜けにくくすることができます。
通常のソイルを入れて、その上にパウダータイプを1センチくらい敷きます。
水草が育ちやすいおすすめの栄養系ソイルは≫こちら≪をご覧ください。
ミスト式を使って根を張らせる
ミスト式とは、水を入れずに、湿度の高い密封状態の水槽で水草を育てることです。
ミスト式の特徴は次の通りです。
- 水を入れないので、水草が浮いてしまうことがない。
- 根が張った状態で水を入れるので失敗が少ない。
- 立ち上げにコケまみれになってしまうことを避けられる。
これから水槽を立ち上げる方や、リセットを考えている方は「ミスト式」で水草を育成することをおすすめします。
特に水草の絨毯(じゅうたん)を目指したいという方にはおすすめの方法です。
ミスト式で育ててから水を入れることで、すでに根を張った状態で水槽をスタートすることができます。
根が張っているので、浮いてしまうということはありませんし、栄養の吸収もいいので、コケまみれになるリスクも少ないです。
ミスト式の方法をくわしく知りたい方は≫こちら≪をご覧ください。
まとめ:思っているよりも深く斜めに植える
ここまでをまとめます。
- 水草は深めに、斜めに植えることで浮きづらい。
- ソイルは根が張れるだけの厚み(5cm)以上を。
- 今から立ち上げるなら「ミスト式」が簡単。
水草が浮いてしまった場合、「こんなに深くまで植えて大丈夫かな?」くらいまで植えてもほとんど問題ありません。
植物の力は強く、しっかりと根をはり、表面に出てきてくれます。
もし、今から立ち上げるのであればミスト式がおすすめです。