この記事はこんな方のための記事です。
- 外掛けフィルターできれいな水槽を作りたい
- 外掛けフィルターのろ材の量が適切か知りたい
- どんなろ材を使えばよいか知りたい
熱帯魚に限らず、金魚やメダカなど多くの水槽で使われているのが外掛けフィルターです。
価格が安い割にろ材の容量が多いため人気もありますね。
しかし、特に外掛けフィルターはろ材の種類や入れ方によってろ過能力が大きく変わってしまうフィルターでもあります。
熱帯魚水槽歴13年になる私も、水槽が全然きれいにならなかったことがあります。
それは、ろ材の種類や量が適切ではなかったからです。
しかし、現在は外掛けフィルターの効果的な使い方がわかってきたため、コケがほぼ出ない水槽を作れるようになりました。
そこでこの記事では、外掛けフィルターのろ材の量や、おすすめの種類について詳しく解説していきます。
この記事を読めば外掛けフィルターの能力を発揮させてきれいな水槽を作ることができます。
まずはお忙しい方のために結論からお伝えします!
- ろ材を入れすぎると水流が落ちてろ過能力は下がる。
- ろ材の量は8割くらいを目安に入れる。
- 生物ろ材をメインにするとよい。
それではくわしく解説していきます。
ろ材を入れすぎるとろ過能力が下がる
水流が悪くなりろ過能力が下がる
フィルターの中にろ材を入れすぎると、水がスムーズに流れなくなってしまいます。
その状態では、ろ過の能力は落ちてしまいます。
水をろ過するためには、ろ材に水がたくさん触れることが大切ですからね。
また、水流が悪くなると水槽内の循環が悪くなり、水がいきわたらない場所ができてしまいます。
水流が悪い場所はフンなどが溜まりやすくなるので、水はさらに汚れていきます。
目詰まりしやすくなる
ろ材が多すぎると、水の通り道がせまくなってしまい、ろ材の隙間に汚れが詰まりやすくなります。
また、そのような状態ではろ材自体が目詰まりを起こしてしまうことも多いです。
ろ材が目詰まりすると、そこに住み着くはずのバクテリアが入ることができなくなり、ろ過能力が落ちます。
バクテリアは、水をきれいにしてくれる目に見えない生物ですね。
おすすめのろ材については、あとで解説していきます。
8割くらいを目安に入れる
フィルターにろ材を入れるときは、ろ材の量を「8割くらい」を目安にするのがよいでしょう。
すき間が空いているとどうしても詰め込みたくなってしまいますが、少し余裕をもって入れるくらいでちょうどいいです。
ろ材にはできるだけ水を触れさせるとよい
せっかく入れたろ材にも、水が触れなければろ過能力は発揮されません。
フィルタ―全体に水がしっかりと流れるようにしてあげることで、ろ過能力をさらに上げることができます。
外掛けフィルターに向いているろ材は?
では、外掛けフィルターに向いているろ材はどのようなモノでしょうか。
交換式のモノはおすすめしない
外掛けフィルター購入時についている、交換式のろ材はあまりおすすめしません。
理由はいくつかあります。
- 交換するとバクテリアがいなくなるから
- すぐに目詰まりするから
- コストがかかるから
数週間から数か月使用した交換式ろ材には、バクテリアが住み着いています。
しかし、それを交換して捨ててしまうと、せっかくいたバクテリアがいなくなってしまいます。
さらに、ウールマットの部分が目詰まりした場合には、ろ材ごと交換しなければならずコストもかかってしまいます。
バクテリアを多くするためのろ材を入れる
バクテリアがたくさん住めるようなろ材を使うと、水質が安定しやすくなります。
ろ材の中でおすすめなのが、リングろ材やボールろ材です。
リングろ材は穴が開いているため水流が落ちづらいですし、ボールろ材は表面の凹凸によりバクテリアが住み着く場所が多いです。
フィルターの大きさによっても異なりますが、このどちらかを利用していればほぼ失敗することはないでしょう。
おすすめの入れ方についてはこちらの記事をご覧ください。
おすすめはサブストラットプロとエーハイムメック
さまざまなろ材を使用してきた私がおすすめするのは、定番の「サブストラットプロ」と「エーハイムメック」です。
どちらも長い人気を誇っているろ材で、使い勝手がいいです。
現在は私は外掛けフィルターではサブストラットプロだけを入れて管理をしていますが、水質はとてもいいです。
パッケージなしは通常版よりも安いのおすすめです。
また、できるだけ水流を落としたくないというかたはリングろ材を入れてみるとよいでしょう。
こちらもパッケージなしのほうが安いのでお得です。
ウールマットは入れなくてもよい
ろ材について考える時に「ウールマットは入れなくてもよいのか」と悩むことがあります。
結論からお伝えすると「入れなくてもいい」です。
理由は次の通りです。
- 生物ろ材を入れるスペースが狭くなってしまうから。
- 生物ろ材には、ゴミを取るはたらきが多少はあるから。
最も大切なのはバクテリアのすみかを増やすことなので、生物ろ材のスペースを確保したほうがろ過能力は高くなります。
そのため、ウールマットよりも生物ろ材を優先することをおすすめします。
「入れてはいけない」というわけではないので、どうしても入れたいという方は量を少しにして入れてみてください。
ろ材のメンテナンス
生物ろ材を中心にろ材を組んでいくと、どうしてもろ材にゴミが絡みついたりフィルター内に汚れが溜まってきたりします。
そうなるとフィルターの能力は落ちていきますので、メンテナンスは必要です。
2か月に1回くらいは洗う
ろ材は汚れがたまるので、定期的に掃除する必要があります。
だいたい2か月に1回くらい、ろ材を取り出して軽く洗うのが良いです。
もし目に見えて水流が落ちてきたり、ろ材の目が詰まっているのであれば、1か月に1回程度洗っても大丈夫です。
ただ、毎週洗うなど頻度が多すぎるとバクテリアも減ってしまうので注意してください。
ゴミを取り除くくらいでOK
ろ材の掃除は、表面にたまったゴミを取り除くだけで十分です。
あまりゴシゴシ洗いすぎてしまうと、バクテリアも流れて少なくなってしまいます。
この時、ぐれぐれも水道水は使わないでください。
カルキ(塩素)によってバクテリアが死滅してしまいます。
飼育水を使って、表面の汚れを取り除くくらいのイメージでやさしく洗ってあげてください。
外掛けフィルターのろ材を交換するタイミング
交換用のろ材の場合は2~3か月で交換することが推奨されています。
では、生物ろ材の場合はどれくらいで交換すればよいのでしょうか。
1年間くらいは使っても大丈夫
ボール状やリング状の生物ろ材の場合、ろ材をすぐに交換する必要はありません。
およそ1年から2年程度は同じものを繰り返し使っても大丈夫です。
特に数か月間しようしているほうがバクテリアが安定して増えていますので、交換しすぎないようにしてください。
少しずつ交換していく
しかし、ぼろぼろになってしまったり、2年近く使用していると、ろ材として機能しなくなってしまう場合があります。
その場合は、一度に全部のろ材を交換するのではなく、少しずつ交換するのがポイントです。
一気に交換すると、バクテリアがすべていなくなってしまい、水槽の環境が悪くなることがあります。
まずは、フィルター内のろ材を3分の1くらい交換する。
その後1か月くらいたってからまた3分の1交換するといった具合に、少しずつ交換していくほうが無難です。
まとめ
ここまでをまとめます。
- ろ材は生物ろ材を中心にするほうがよい。
- およそ8割程度を目安に入れる。
- ろ材はメンテナンスをして目詰まりしないようにする。
これらのことをしていくと、水槽の臭いが消え、コケも出づらいきれいな水槽に近づいていきます。
もし現在、水が全くきれいにならないという状態であれば、ろ材の種類や量を見直してみることをおすすめします。
きっと、きれいな水槽を眺めることができるようになりますよ。