この記事はこんな方のための記事です。
- エアレーションなしで水草水槽ができるのか知りたい。
- エアレーションの効果とデメリットについて知りたい。
- エアレーションをする時間や方法を知りたい。
「エアーレーションって本当に必要なの?」
水草を管理している方は、一度は考えたことがあるではないでしょうか。
エアレーションをすると水はねもするし、音もうるさいので「できるだけしたくない」という方もいるかもしれません。
気にすることが増えるので悩みますよね・・・。
水草水槽歴13年以上になる私も、以前はエアレーションが本当に必要かを考えました。
エアレーションの有無や時間などを試行錯誤した結果分かったことがあります。
試してみて分かったことは「エアレーションはなくても育成はできるが、行うことで得られるメリットは大きい」ということです。
エアレーションを行うメリットは以下の通りです。
①水草の呼吸を助けることができる
②酸欠による熱帯魚へのダメージを防ぐ
③油膜を予防する
④バクテリアを活性化させる
逆にエアレーションを行う時のデメリットは以下の通りです。
①水はねへの対策が必要になる
②音が気になってしまう
③PHの急な変動
そこで、この記事では水草水槽におけるエアレーションのメリットや、エアレーションをする時間、水はねを防止する対策などについて解説します。
この記事を読めば水草水槽のエアレーションの必要性がわかります。
水草水槽でエアレーションを行うのは夜間のみ
まず、前提としてエアレーションを行う時間は、夜間のみです。
時間としてはライトが消えて1時間程度してからスタートし、ライトが付く直前までです。
ライトが付いている間には、エアレーションの必要ありません。
なぜなら、ライトが点いている時にはCo2を添加しており、エアレーションをしてしまうと、CO2が抜けてしまうからです。
では、なぜそもそも夜間にエアレーションをする必要があるのでしょうか。
水草水槽でエアレーションを行うメリット
水草水槽でエアレーションは必要です。
①水草の呼吸を助ける
②酸欠によるダメージを防ぐ
③油膜を予防する
④バクテリアを活性化させる
①水草の呼吸を助ける
昼は光合成をする水草ですが、夜間は人間と同じように酸素を吸収するはたらきが多くなります。
この時は酸素を多く必要としますので、エアレーションで酸素を供給してあげることが必要です。
エアレーションがないと、魚も水草も酸素を使うので、酸素不足になってしまいます。
②酸欠による熱帯魚へのダメージを防ぐ
夜間は、水草と熱帯魚の両方が酸素を必要とします。
夜間にエアレーションが行われないと酸素がなくなり、熱帯魚が酸欠になってしまうことがあります。
特に夏場には水温が上がり、酸素が失われやすくなります。
エアレーションを行わなかった夏場には、熱帯魚が水面近くで呼吸をしたり、エビが死んでしまったりしたこともあります。
水撥ねや音など、気になることはありますがエアレーションは生体を守るためにも必要になります。
③油膜を予防する
エアレーションは油膜を予防する効果があります。
油膜とは、水面に出てくる白い膜で、おもに有機物が主な成分です。(バクテリアの死骸やエサの油分など)。
油膜が出てくると、見た目が悪いだけでなく空気と触れる部分が少なくなるので、酸欠になりやすいというデメリットがあります。
油膜はエアレーションによって予防することができます。
エアレーションの泡で水面を揺らすことができ、水の循環もよくなるため、膜ができるのを防ぐことができます。
油膜を取る方法についてはこちらの記事をご覧ください。
④バクテリアを活性化させ水が透き通る
バクテリアは水の汚れを分解し、水をきれいにしてくれる微生物です。
水草水槽のみならず、きれいな水槽を管理したいのであれば最も重要な要素と言っても過言ではありません。
バクテリアが増えるためには大量の酸素が必要となります。
酸素を供給することで水槽やフィルター内のバクテリアを増やすことができ、透き通ったきれいな水にすることができます。
水草水槽でエアレーションを行うデメリット
エアレーションの効果が大きいことはわかっても、管理しているうえでのデメリットもあります。
- ①水はねへの対策が必要になる
- ②音が気になってしまう
- ③PHの急な変動
①水はねへの対策が必要になる
エアレーションを行う時に最も気になるのが水はねです。
夜間にエアレーションを行うとしても、数時間は水がはね続けることになります。
水槽外に水が飛び散っているのも嫌ですし、乾燥するとカルキなどが固まって白くなってしまうのも最悪です。
②音が気になってしまう
エアレーションを行うと、どうしてもブーンという機械音が響いてしまいます。
特に夜中など寝ているときには気になってしまう方も多いでしょう。
寝室近くに水槽を置いている方であればなおさらです。
気泡がはじけた音なども耳に入ってくるので、夜間のエアレーションを避けたい方もいると思います。
③PHの急な変動
昼間にCO2を添加していると、PHが酸性側に偏っていきます。
ライトが消えた時にいきなりエアレーションをすると、CO2が空気中に逃げていきます。
その時にPHは比較的変化しやすくなります。
熱帯魚やエビなどは、このPHの変化でストレスを感じてしまうことがあります。
デメリットへの対策
それでは、ここからはどのように対策をすればよいかをお伝えします。
①水はねの対策
毎日毎日エアレーションをすると、水はねの量も増えてきて水槽回りが汚くなってきます。
また、汚くなるだけならいいのですが、水が垂れてきて最悪コンセントに入り漏電してしまうリスクもあります。
水はねの対策をしっかりとしていきましょう。おすすめする対策はいくつかあります。
水はねガードのための水槽蓋を付ける
一番良いのは、水はね防止用の水槽蓋を使用することです。こちらは、穴も開いていて、エアレーションのチューブも通すことができます。
水槽全体を覆う水槽蓋よりも小さいため、ガラスを洗う時間や手間などが短くなり、メンテナンス性に優れています。
②エアレーションの音への対策
静音性の高いエアーポンプに変える
エアレーションの音への対策で最も効果が高いのが、エアーポンプを静音性の高い製品に変えることです。
私も5種類以上エアーポンプを使用してみましたが、最も音が静かで今でも使用しているのが「水作 水心 30~60cm水槽用エアーポンプ」です。
独自の振動吸収ゴムによって周囲へ振動を伝えない作りになっています。
大幅に静音化された水心ならではの工夫が凝らされています。
気泡の細かいエアーストーンに変える
気泡がはじける音や、はじけた水がガラスに当たる音など些細なものでも気になります。
そんな時には、気泡の細かいエアーストーンに変えることである程度音を小さくすることもできます。
③PHの急な変動への対策
PHへの急な変動への対策としては、「CO2添加をやめてから30分くらい立った後にエアレーションを始める」ということです。
CO2を添加している後、いきなりエアレーションをすることでPHが変化がおきます。
そこで、CO2添加をやめて少しずつCO2が空気中に逃げていくのを待ちます。
その後にエアーレションを行うことで、PHの急激な変化を和らげることができます。
まとめ 水草水槽で夜間エアレーションは必要
水草水槽において、夜間にエアレーションをすることは必要です。
水はねや音への対策は以下の通りです。
- 静音性の高いエアーポンプを使用する
- 泡の細かいエアーストーンを使用する
- 水はねガードを用いる
「ことで、ある程度行うことができます。
メリットが計り知れないエアレーションを行い、生き生きとした水草が育つ水槽を眺めてみてください。